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アマゾン(Amazon)、北米好調も海外市場での成長が鈍化

北米最大のオンライン小売業者であるアマゾン(Amazon.com)が2週間前に2013年度の売上を公表した。北米の売上は好調だったものの、海外市場での売上鈍化が顕著になっており、1月30日には1株403ドルから349ドルへと15%も株価を落とした。

 

アマゾンは全世界合計で対前年比22%売上を伸ばした。同社は2013年度の第一四半期、売上を235-265億ドルと予測していたが、結果は256億ドルだった。この業績はウォールストリートの共通コンセンサスだった261億ドルを若干下回った。

 

ニューヨークに本社を置き、小売セクターのM&Aやコンサルティングを手掛ける、Telsey Advisor Groupの調べによると、2013年度のアマゾンの海外売上高は対前年比13.9%増の299億だった。同社の海外売上高は2011年には38%増、2012年には23%増と、過去3年間連続で成長率が鈍化していることがわかる。またアマゾンの総売上高に占める海外販売のシェアも2012年の43%から2013年には40.2%に減少している。

 

一方、北米でのアマゾンの売上高は27.9%増の445億ドルを達成した。この数値は2012年度の対前年比30%増より低いが、依然高成長を維持している。

 

アマゾン自体は海外販売の鈍化の理由について、公式なコメントを出していないが、アマゾンCEOのTOM Szkuta氏は、成長鈍化の主要原因として、本やDVDなどの物理媒体からイーブックスやストリーミング・ムービー等のデジタルフォーマット購入への移行がうまく進んでいないことを上げている。

 

デジタル媒体は主にアマゾンのキンドルを通して売られているのだが、海外の消費者にはあまり人気がない。またアマゾンのタブレット、キンドル・ファイヤー(Kindle Fire)は海外12カ国で販売されているが、英語で作成されたコンテンツが主で、まだ多くの国では自国言語で利用できるコンテンツが少ない状況だ。

 

アマゾンはドイツ、英国、日本の主要販売国での売上を公表しているが、ドイツ市場は2012年の87.3億ドルから2013年の105.4億ドルへと売上を伸ばし、対前年度比で20.7%増を達成した。

 

次いで英国市場は64.8億ドルから72.9億ドルへと12.5%売上を増やしたが、日本市場だけは対前年度比で2%売上を減らし、76.4億ドルだった。

 

ブログ執筆:株式会社ユーディーアール 小椋貴央