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ロボット技術が創り出すビジネス機会と市場規模-(1)

Robotics in Mdedicine
Robotics in Mdedicine

フランスの経済学者であるトーマス・ピイケッテイ(Thomas Piketty)氏の書いた「21世紀の資本」によると経済成長は政策よりも技術革新や人口動態の変化によって多きく動かされ、2017年から2025年には最先端のロボット技術が我々の社会や経済に大きな変化をもたらす。

 

ロボット技術はいまや重要なターニングポイントを迎え、いままで空想の世界でしか存在しなかったロボットが日常の世界に入り込んでくるだろう。

 

今後、5年から10年で実用化されるロボット技術としては(1) 無人機飛行システムのドローンズ(Drones)、(2) ロボット診断と手術、(3) ロボット介護機器(補助機能と外骨格)、(4) 人工知能、(5) 無人運転自動車の5つがあげられる。

 

(1) 無人機飛行システム-ドローンズ

ドローンズは無人機飛行システムを意味し、いまのところ主に軍関係を中心に利用されているが、米国の政府機関は警備、探索、救助、火事の消火活動、公害対策、交通監視にも利用している。また今年の6月からは民間石油会社にたいして無人機での施設管理を認めている。

 

ネット通販のアマゾンは配送用の小型無人機の実用化に向けて、屋外実験の許可を米国連邦航空局に申請しており、2015年には米国市場に本格導入する計画だ。

 

ドローンズの利用規制については米国や欧州で実用化に向けての議論が進められており、ドイツでは処方箋薬の配送に使われている。またアフリカでは農薬の散布、農場での監視システム、野生動物の保護に使われている。

 

国際無人機システム協会(the Association for Unmanned Vehicle Systems International)によると、ドローンズは米国市場だけで、2015-2020年くらいまでには、累計820億ドルの経済効果を生むという。また、米国連邦航空局によると、民間での無人機使用が許可されれば5年以内に、商業用の小型無人機は7,500台以上になると見込まれる。

 

(2) ロボット診断と手術

医療用のロボットは主に診断システム、ロボットアシスト手術システム、リハビリテーションシステムの3分野に分類される。

 

なかでもIBMが構築したワトソンは世界でも最先端の医療診断システムを提供可能にした。ワトソンは60万件以上の医学研究結果と、42誌の医学専門誌から200万ページにおよぶテキストおよび臨床試験データ、 医療記録、患者の経過といった150万件のがん治療履歴のデータ(数十年のがん治療の歴史に相当)を蓄積している。

 

ワトソンは利用者の医師に求められれば、ほんの数秒で証拠ベースの治療の選択肢を医師に提供することができる。いいかえれば、経験の浅い医師でも何十年も経験を積んだ医師団の経験や知識を巨大データから利用できるということだ。

 

世界の医療用ロボットシステム市場は2011年度で54億8,000万ドルあり、2018年には136億ドルになると予想されている。なかでも手術用ロボットは最大の利益を生むと考えられている。

 

ロボット技術が作り出すビジネス機会と市場規模-(2)に続く。