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ヘルシンキはどのようにスマートシティへと変革するか

世界には、資金とエネルギーを接続技術につぎ込むことなく発展した首都はほとんどありません。 毎年、都市は、インフラ、交通システム、住宅、住民サービスを革新させるために新たな技術を取り入れています。

インドのジャイプルから韓国のソウルまで、それぞれの場所に相応しい発展を可能にするには、自分の場所、風景、コミュニティに固有の課題にどのように対応するかです。

 

なかでも、ヘルシンキは、スマート技術の統合だけでなく、イノベーションが芽生えるプラットフォームの創造にも力を入れているようです。

 

BIoTopeとは何か?
ヘルシンキは、オープンイノベーション・エコシステムの基盤となるEU資金援助、bIoTopeに携わっています。 企業は、最小限の投資で、接続されたスマートオブジェクト用の新しいSystems-of-Systems(SoS)プラットフォームを制作し自社の革新を果たすことができます。

 

この目標を達成するために、bIoTopeは、FI-WARE、OpenIoT、都市ダッシュボードなど、さまざまなプラットフォーム間で異機種情報ソースとサービスの公開、使用、構成を可能にするために必要な標準化Open APIを提供しています。

その目的は、単純なデータ収集と処理から、消費者の日々の仕事と生活を支援する、インテリジェントな、自己適応型のサポート等
、新しい形のサービスを共同で創生することです。

 

また、bIoTopeは、社会技術的およびビジネス上のbIoTopeエコシステムを適切に維持、成長、維持するための生態系オーケストレーションの統合的なロードマップを確立しています。 ヘルシンキ市の関与には、充電ステーション、カーナビゲーションシステム、支払いシステムの統合など、電気自動車のための相互運用可能な充電施設の創設が含まれています。

大きな課題であるビックデータも、オープンで利用可能にしています。 ヘルシンキ市、州、および大都市では、Open Data Tampere、Oulu、Open Data、Open DataJyväskyläなど、誰でも使用できるオープンな公開データレポジトリがあります。

 

データはオープンライセンス付きで、コンピューターが解読できるようになっており、無料で利用できます。 データには、地域の生活条件、インフラ、公共サービス、交通機関に関する情報が含まれています。 この情報は、都市組織だけでなく、企業、保健機関、学習機関、市民にとっても有益です。

 

共住地域をスマートシティにするための実験室
Smart Kalasatamaは、Suvilahti発電所を収容する旧工業地区です。同地区は スマートインフラストラクチャとスマートサービスを共同創造する実験的なプラットフォームへと徐々に変わっています。

 

 Kalasatama地区は2030年代までに、約2万人の住民と8,000人の雇用のための家を提供する予定です。 現在、3,000人が未来技術の接続試験の一部として使われる住宅に住んでいます。

その努力を支える理念として、地元住民が希望する趣味や社交の場で自由時間を楽しむために1日1時間の時間がつくれるように、日々の生活の無駄を省くことが標榜されています。 具体的には、交通と物流の流れの改善、リモートワーキング施設の追加、地元のスマートサービスの向上、お役所仕事や無駄な行列待ちの削減など、さまざまな戦略によって達成されます。

 

多数のインフラストラクチャサービスが自動化されています。 Himaスマートメーターと家庭用リモートコントロールサービスにより、住人はモバイル機器で家電に接続して操作することができます。

 

独特の廃棄物収集システムが確立されており、廃棄物収集ポイントに設置された、廃棄物カテゴリに従って色分けされた一連の容器に住民はゴミを破棄します。

 

廃棄物は地下のパイプラインに吸い込こまれ、毎時40マイルの速度で地元廃棄物管理施設に運ばれます。トラックはステーションからコンテナをピックアップし、さらに処理するために廃棄物を輸送します。

地元住民は、自分たちの住居にに太陽光パネルを設置できない人たちに太陽光を提供できるよう、クラウドファンディングを利用して、太陽光発電を設けてきました。住民は、自分の太陽光パネルから電気を取得し、リアルタイムで発電量をモニタリングすることができ、太陽光でえた余剰電力から収益を得ることができます。

 

アジャイル・パイロット・プロジェクト(小規模で迅速な実験

小さいものを始めることはもっと大きなものにつながります。アジャイルパイロットプログラムは、カラサタマ地区に住む人々に新しい革新的なサービスを提供する小さな新規事業を提供した。

新しいサービスは住民や地元企業と6か月間にわたってテストされています。このようなプロジェクトの1つの例は、食品廃棄物の問題に対処するためにIoTを使用するベンチャー企業のフォルラー(Foller)です。

 

地方のスーパーマーケットやカフェの個々の製品には、RFIDセンサータグが取り付けられています。センサーは、果物、魚、肉などのパッケージ食品内のガスの蓄積を検出します。製品の在庫がなくなり次第、価格は自動的に引き下げられ、広告/通知が顧客に送られます。対応する店舗のスマートシェルフは、いつ製品を補充する必要があるかもわかっています。センサは、RFIDリーダを備えた家庭でも使用できます。

ヘルシンキのスマートシティの成功への貢献の1つは、ステークホルダー間の協力です。 30以上の市区町村、住民、市民団体、産業、中小企業、新興企業、学界などがあります。 Smart Kalasatama Innovators Clubは、年に4回開催され、参加者が定期的にニュースを共有し、コミュニティの構築を支援します。

 

スマート輸送の新時代
フィンランドの法律は、他のほとんどの地域とは異なり、公共道路の乗り物にドライバーが同乗することを要求していません。これにより、ドライバーレス輸送の開発とテストにおいて、フィンランドが競争優位性を得ることができました。

 

1つの例は、Sohjoaプロジェクトの一部であるロボットバスです。新しいタイプの自動輸送を創ることで、交通手段の変化に関して、地元の理解を深めることを目的としています。

シャトルバスは最大9名まで搭乗可能で、従来のバスでは運行が困難なルートや乗客の流量が非常に少ない地域での運航を計画しています。また計画では徐々に走行ルートの拡張が予定されています。

これらは、ヘルシンキの技術革新を示すイノベーションのほんの一部です。フィンランドは、小さな国であるにもかかわらず、高度に熟練した労働力を持ち国際的な大企業と対抗しています。

 

災い転じて福となったのか、ノキアのヘルシンキ事業の閉鎖は、地元の新規事業に追い風をもたらしました。ヘルシンキの人々はイノベーションへの意欲があり、利益を得る革新的なコミュニティになるでしょう。

 

情報源:Smart Cities Smart Brief

ヘルシンキの廃棄物収集ボックス
ヘルシンキの廃棄物収集ボックス