自動走行車などのインターネットへの常時接続機能を具備したコネクテッドカーにとって、サイバーセキュリティ対策は喫緊の課題になっている。実際に走行している車が何者かにハッキングされた被害はいまのところ起きていないが、近い将来コネクテッドカーのハッキングによるテロなどが現実の恐怖になる。

 

 

 

そのようなコネクテッドカーの安全性が議論されているなか、携帯管理デバイス及び通信機器メーカー、BlackBerry Limitedは、企業のGDPRコンプライアンス（EU一般データ保護規則）を有効にし、個人および公共の安全を脅かすコネクテッドカーのセキュリティリスクを軽減することを目的とした新しいサイバーセキュリティコンサルティングサービスを開始した。

 

 

 

一般データ保護規制（GDPR）

 

欧州連合（EU）が2018年5月に発効する予定のGDPRは、組織が顧客および従業員に関するP個人情報を収集、使用、保管する方法の大きな変更を要求しています。 BlackBerry Cybersecurity Consultingは、企業データの管理方法、GDPRの組織への適用方法、競争力のある準備態勢を達成する方法をアドバイスする。

 

 

 

ブラックベリーの販売責任者、Carl Wiese によると、同社は2012年からEU公正事務局に従事していたので、GDPRの要件を理解し、状況評価からDPO（Data Protection Officer）の提供まで、企業のGDPRの全範囲に対応するための専門知識を習得しておりコンサルティングサービスに加えて、必要なソフトウェアソリューションを提供し、BlackBerryをGDPRコンプライアンスのワンストップショップになっている。

 

 

 

GDPR第37条には、企業がデータ保護戦略を監督するために選任のDPO（データ保護責任者）をが必要です。 IAPP（国際個人情報保護協会）は、その要求に対処するためには27,000以上のDPOが必要と推定しています。

 

 

 

自動車サイバーセキュリティコンサルティングサービス

 

サイバーセキュリティは、車に新技術を導入しているより多くの自動車メーカーにとって最優先事項です。 自動車サイバーセキュリティとIHSオートモーティブのConnected Car Reportによると、世界中で現在接続されている車両は約112百万台に上り、2023年に自動車サイバーセキュリティの世界市場は7億4900万ドルに成長する予定です。BlackBerryは現在、 接続された自律型車両内のセキュリティ脆弱性を解消することを目的とした新しいパートナープログラムを提供する。

 

 

コネクテッドカーは、セキュリティを確保しないと安全は確保できない。 ブラックベリーのサイバーセキュリティコンサルティングは、情報セキュリティ、データ保護、およびサイバー復元力に関する数十年にわたる経験を基に、クライアントをサポートする。 ハッキングが進化し、新たな脅威が発生するにつれ、ブラックベリーの新しいサイバーセキュリティコンサルティングサービスは自動走行車の開発において重要な役割を果たすのに役立つ。

 

 

 

自動車エコシステムは、既存車のセキュリティ監査、ソフトウェアコードレビュー、オペレーティングシステムの強化、ビルドアシュアランスアセスメントなどのサービスの恩恵を受けることができる。 同社のサービスは次のとおり：

 

 

 

 •配備された技術が必要なセキュリティを満たしていることを確認するために、製造工程でセキュリティを組み込むことに関するガイダンス。

 

•セキュリティの脆弱性に関するサードパーティソリューションの検証。

 

•車両のセキュリティライフサイクルの管理に関するアドバイス、およびディーラー向けのディストリビューションネットワークのパッチ戦略の策定、さらにはOTAオプション（iPhone、iPad、およびAndroid専用の端末認証サービス）の開発。

 

•既存および販売前車両ならびにバックエンドネットワークおよび対応するインフラストラクチャに関する技術的なセキュリティ監査。

 

•開発担当者のためのセキュリティ開発トレーニング。

 

•自動車メーカーの従業員が会社資産、ブランド、製品に対するリスクを最小限に抑えるためのセキュリティ意識啓発トレーニング。

 

 

 

韓国の自律運転AIプラットフォームのサプライヤであるSpring Cloudは、BlackBerryと協力して、様々な自動車技術プロバイダに新しいサイバーセキュリティコンサルティングサービスを提供する最初のパートナーとなるだろう。

 

 

 

BlackBerryは90年代半ば以降、政府や銀行の顧客にサイバーセキュリティソリューションを提供してきた。 2010年にQNXソフトウェアシステムズを買収したことで、同社の専門知識は、自動車、ヘルスケア、エネルギー、および製造における安全クリティカルなシステムに拡大した。 今日、BlackBerryサイバーセキュリティコンサルティングは、世界中の複雑なセキュリティ構造とミッションクリティカルなシステムをすべての企業が管理するのを支援する総合的なサイバーセキュリティアプローチを提供している。

 

 

 

情報源：Auto Connected Car News